渡邉長士流「フックやジグの使い方」その1
皆さんこんにちは。
カルティバフィールドテスターの渡邉長士です。
先日は宮城県の阿武隈川河口でのレポートを書かせていただきましたが、そのレポートにリアクションバイトしたのが撃投ブログ【担当者】の吉成さん。
吉成さんはとてもお世話になっている方で、千葉の田舎町に住む中学生だった私をいち早く発掘してくれた方でもあります。
その時からの縁で、かれこれ20年近くテスターとして活動させていただいており、吉成さんは釣り業界のアニキ的存在でもあります。
その吉成さんから「フックやジグの使い方を書いて下さい」とのことで、今回から数回にわたって私なりのジグやフックの使い方を書きたいと思いますので、気軽に読んでみて下さい。
では早速ですが、まずはメタルジグに付けるフックのことから書いていきたいと思います。
メタルジグに付けるフックは主にシングルフックにPEなどのアシストラインが付いたいわゆるアシストフックとトリプルフックがありますが、私の場合は狙う魚種、魚のサイズ、ジグのアクション方法、まわりの状況によって総合的に判断してフックを選んでいます。
まず、アシストフックにするかトリプルフックにするかは、狙う魚の捕食の方法によって決めます。
青物やシーバスなどはベイトを周囲の水ごと吸い込む「吸い込み型」ですが、これらの魚にはアシストフックを、ヒラメ、タチウオ、マダイ、クロダイなど歯の発達した魚に多い「噛みつき型」にはトリプルフックが有利だと私は考えています。
なぜ吸い込み型にはアシストがいいかというと、ジグに付いたアシストフックはジグを吸い込もうとした時に一緒、もしくはフックだけが吸い込まれ、その時にフックの軽い針先側が自然と上を向くことで掛かりやすく、口内から外側に向けて貫通します。
「噛みつき型」の魚の場合、ジグを噛みにくるのでフックが口内に入らない場合があったり、フックが立たないのですっぽ抜けが多くなることもあるので、ヒラメなどは口の外側からでも掛かりやすいトリプルフックが有効になることが多いのです。
魚のサイズによっての使い分けは、小さい魚はトリプル、大きな魚はシングル(アシスト)フックを使うことが多いです。
その理由は、前述のようにフックが「口に入る」か「入らないか」に近いですが、小さな魚は口も小さいため物理的にフックが口に入りにくく、吸い込みも弱いので口内に入りにくいことがあります。そのため、口の内側、外側からでも掛かるトリプルフックを多用します。
大きな魚をシングルにする理由は、口も大きく吸い込む力も大きいため口内にフックが入りやすいのと、大きな魚は口が堅いのでフッキングを確実にするため。
それは、トリプルフックはハリ先が3本なので、ハリ1本の貫通力は1/3になってしまい十分にフッキングしない場合があるためです。
スニーカーで足を踏まれるよりもハイヒールで踏まれた方が痛いのと同じ原理ですね。
また、シングルフックは同じサイズ感のトリプルフックより強度が高いことも大きな魚向きと言えます。
ジグのアクション方法での使い分けは、ジグを激しく動かす場合はフロント側にアシストフックを付けます。
これはテール側にフックがあるとテーリングしてしまうためです。
逆に、ただ巻きやゆっくりしたアクション、フォールを主体にする場合はテール側にフックがあっても問題ありません。
まわりの状況はボトムの種類や海草の有無、流れ藻などの漂流物の有無なのですが、フックの数が多いほど魚が掛かりやすい反面、根掛かりやファイト中に海藻帯などにスタックしやすく、リトリーブ中にゴミが引っ掛かるなどのトラブルも多くなるので、そのような場所はトリプルをシングルにしたりなどハリ数を少なくします。
続く・・・
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