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2019.05.27

【担当者より】・「適正なアシストフックの目安は?」のご質問に。

いつも撃投サイトのサポートをありがとうございます。

※今回も、長文かつ内容が多少専門的です。ジギングに興味がある方にオススメします。ご了承くださいませ。最初に申し上げておきます。すいません。

ご質問下さった方の文章も、ここに転載できないくらい長く丁寧な質問をいただいてます。

ついこちらも、詳しく書きたくなり、返答も長くなってしまいます。
「なぜなのか?」という、理由の部分を、省きたくないからです。
現場感覚を加えながらお話しします。ご了承下さい。

なを、私の各記述は一般的セオリーとはすこし違うかもしれません。
「そういう考え方もあるんやな」
という感じで参考いただければ助かります。

 

今日お話しする。ジグとアシストのセット感。これは、あまりにも奥行きが深く、ひとことで言い表す術をもちません。

それでも、無理やり言い切るとすれば次のようになります。
まずは結論だけ書いてみます。
(想定するジグは撃投の各種ジグが基準です)

【 アシストフックの選択目安 】

【100㌘前後】
ジガーライト3/0、2本
ジガーミディアム5/0、1本

【120~150㌘】
ジガーライト4/0~5/0、2本
ジガーミディアム6/0~7/0、1本
ジガーミディアム3/0~4/0、2本

【150~200】
ジガーライト5/0~7/0、2本
ジガーミディアム8/0~11/0、1本
ジガーミディアム5/0~7/0、2本

これらを目安でアレンジしてください。

ちなみに、ジグウェイトが150を越えるあたりから、フックの重量や水圧負荷を、ある程度ジグがぶっちぎって自走慣性が優位になり始めます。つまり使用できるフックに幅が出始めます。

200になれば、少々フックの抵抗があっても、それを無視してジグが動く力が勝ります。

逆に言えば150㌘以下の場合はフックの重量、ならびにフックにかかる水圧に気を配った方がいいと思います。ジグの動きに影響が出ます。

ジグは軽くなればなるほど、フックとの干渉影響が作用し始めます。40㌘以下なんて顕著です。
フック抵抗が大きいと、ほとんどのジグは魅力的な挙動を見せなくなります。

余談ですが、弊社の投技ジグシリーズに使用している「投技フック」を、極めて手の込んだ低水圧な作りにしてあるのも、ジグがフックにかかる不要な水圧から解放され、魚を誘うナチュラルな動きを目指したからです。

 

_20190527_090643

 

【 アシストフックを選ぶときのファクター 】

話しを戻しますが
いただいたご質問にたいして
フックとジグのセッティングの目安というお話しならば、上記のような目安例で私の考えとしては、
これで、この話しは終わってしまいます。

ですが、もうすこし、踏み込んでお話しします。

メタルジグにセットするフックをセレクトするとき、わたしは下記のような要素を複合的に、感覚的に、重要視しています。

①ハリのサイズ
②対象魚への必要強度
③対象魚のキャラ
特に「噛み」か「吸い込み」か。
「フォール」か「追い」か。
④ハリの重量
⑤組糸の張りやコシ
⑥慣性自走(減速)状態で食わすか?フォールで食わすか?
⑦想定するファイトスタイル
⑧、、

 

しかし困りました。
⑦まで書いて、まだまだ要素があることに気づきます。

なんか、複合的すぎて文章にまとまらなくなってきました。(*´ω`*)苦笑
ご質問下さった方、
すいませんが、最初に書いたものを目安にアレンジしてください。

 

たとえばこんなケースがあったとします

「沖磯で、ジグは125㌘。動きは多少悪くなったととしても、魚は食ってくる状況である。
ハエ根やオーバーハングの関係から、ラフファイトを余儀なくされるのは間違いない。それでも魚の唇が避けないようにしたい」

そんな場合なら、ジガーライトクラスの細軸は、強度的にも、魚の身を切り裂くという意味でも、例外なく選択から、外れます。ジガーライトクラスのフックはしわりもホールドも、すべてアウトです。

使用するならミディアムクラス。ミディアムクラスなら、線材が太く、肉を切りにくい。

わたしは、前述の目安から大きく外れることになりますが、
ジガーミディアム、ロック5/0を2本セットします。

その理由は魚の肉を切らず、ハリ穴が拡がらないから、スッぽぬけを防いでくれます。肉を大きくつかむ形状でもあるので、なおさらです。
また、ロックはカエシを大きく設定してありますから、2本つけるなら多少段差を設けた方がいいと思います。ここも大切だと思います。またいつかお話しします。

いろいろラフファイト向きです。

 

こういう話しは
釣りをしながらでしたなら、足場や磯の地形を見ながら
「なぜいまフックを変えたか?」的に、その都度お話しできるんですが、その複合的な要素を文字で書きつづけると大変なことになりますね(*´ω`*)

 

【 付帯質問について 】

ご質問の方が
付帯質問として付け加えてくださっていた、以下の二点。

質問①「ジグにフックが噛んでしまいますが、サイズがまちがっていますか?」

質問②「ストライクには、レベルやノーマル撃投やエアロと同じサイズでいいのでしょうか?」

について私の考えをお話しします。

 

【 ジグにフックが噛むケース 】

質問①の「ジグへのフック噛み」は、極端な話し、どんなサイズのフックにしても、どんな形状のフックでも、起こり得ます。
意外にもフックサイズの問題ではありません。
その理由は
「ジャーク入力が強いこと」だと考えます。

フォール時には、フックは上へなびきます
逆に、ジャークすれば今度はジグがフックに突撃していきます。本来ならそのまま、ジグに添うような状態になります

ところが、強くしゃくることによって、フックにジグが突撃し、このときにフックのフトコロにジグが突っ込んで、カポッと、噛み込んでしまうメカニズムですね。漁港などで足元で何度も試してみるとわかるはずです。

不思議なことなんですが、適切な(強すぎない)入力でしゃくれば、フックはうまく逃げるのかして、噛みません。

噛みそうになっても、組糸の張りだったり、フックそのものが弾かれてみたり、どういうわけか噛みません。

さらには、良くできたもので入力の強いショートストロークでのジグをキビキビ踊らせるような
しゃくりには魚もバイトしません。

もちろん、ショートできびきびしゃくった後に意図的に食わせの止めや、減速や、フォールを入れるなら事情は異なりますが、そういった刺激性の強いアクションはすぐに魚に見切られ始めます。長時間魚を騙すことはできません。

船と異なり、オカから投げ続ける釣りですから、そこは考えた方がいいと思います。入力はナチュラルに。ですね。

話が脱線しましたね。
緩いジャーク、穏やかなジャークを心がけると、ジグへのフック噛みはいつのまにかなくなっているはずです。

「ジャークはソフトに入力していますが、それでも噛みます」
ということなら、

フロロの芯を強めにするのも、効果があります。
しかしこれは、吸い込み型のブリやヒラマサ、カンパチらにとってはフロロ芯の張りを強くしすぎるのも考えもので、ほどほどの強さに納めるようにしています。

フックサイズ3/0、組糸はジギング組糸の110ポンドとするなら、ジガーライトクラスの重量で、二本がけでならフロロ芯は1、5号~2号くらいが、ちょうどいいと自分は思いますが、そこをあえて3号にしてみるといいかもしれません。相当噛みは減るはずです。

また、ジガーミディアム5/0の場合,一本がけでなら組糸のなかに、フロロは二重になりますが、これも2号くらいが、重量相対的にちょうどいいと思いますが、そこをあえて3号~4号にしてみれば噛みはかなり減るはずです。

組糸を長くとるなら、さらに少しフロロ芯を強くしても、魚の口に吸い込まれるときに柔軟に吸い込まれて、入るでしょう。
けれど、スタンダードな長さなら、その程度を最大上限にとどめておくべきだと思います。

 

【ジグに対するアシストフックの長さ、ポジション】

ちなみに私の感じているスタンダードとは、ジグ全長のおよそ2/5のポジションにフックの最下部がくる設定を想定します。

地元明石の近郊の波止では最も使用頻度の高いウェイトが100㌘です。その場合はジガーライトクラス2本がけの場合、組糸をまず84㍉に、カットし、その両端にフックを根付けし(根付部分は8㍉)、ソリッドリングに束ねて仕上げる。
これがわたしのスタンダードな長さ。
ノーマル、レベル、エアロ、ウルトラスロー、それら80g~130gの明石サイズ(山陰や隠岐とほぼ同じですね)には、ほぼこれだけで対応します。

ストライクについてのみ、少し長くします。105㌘なら88㍉カットです。84ミリと88㍉。折り返すとたかだか2ミリ差ですがジグにセットしてみると、この2ミリがいかに違うか、見た目にもわかります。

ウルトラスローは、ほんとうは、もう少し短い方がいいのですが、真鯛稚魚パターンや甲殻類、底のイカベイト、カレイ稚魚、鯵、などを疑う場合以外はわたしはあめり使いません。よって、専用のものは用意しておらず、上記のものをそのまま適当にセットして使っています。

 

_20190527_090055

 

【 ストライクの場合 】

「ストライクにセットするアシストは?」

ついさきほど触れましたが、ほんの少し長くしています。それはジグに対して感覚的に本能的なバランスと言えます。
理由は自分でも明確には言えません。

むりやり理由をこじつけるとするなら、全長の長いストライクのこと。

太刀魚稚魚パターンのように、ベイトの真ん中を狙って折り畳むように補食する本能が青物にはあるように思います。また、ヒラメやサワラなどは意図的に真ん中を狙って噛んできます。それにいくばくかでも対応する感じでしょうか。ただし、それもジグがフォールし始めるとフックは真上に万歳してなびきますから、ジグが減速からフォールに移行するまでの、わずかなタイミングのことを気にしているにすぎません。
万歳しはじめたときにはフックはジグから遠ざかりすぎるのも、良くないように思います。
そんなことからトータルで設定した長さが、前述の長さなのです。

65gと85g
組糸84ミリを折り返し、一本、もしくは2本に

105g、125㌘共通
組糸88ミリを同様にします。

150g、200g
組糸は88ミリのまま、もしくは90ミリ。

なぜならばフックが大きくなるので最終的ポジションはこれでちょうどよくなります。

もしかするとご質問いただいた方は、完成品アシストをお使いなのかもしれません。

その場合は、ジグ全長に対して2/5のところにフックが来るものを選択していただくことをオススメします。

またまた、長くなってしまいました。そろそろ寝ます。

2019.05.27 10:04 | Categories:担当者より
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