EXPERT TECHNIC

千葉栄治

北海道ショア青物の北限について

北限の青物

北海道沿岸の青物は資源量が年々大きくなっているようで、それを裏付けるようにショアから、オフショアからも年を追うごとに釣果が増えてきているように思います。
季節は限定されますが、ハイシーズンには北海道沿岸はどこでもブリを狙うことができるような状況となっています。
北海道ショア青物の北限はどこか?と聞かれれば、間違いなく国内最北端、宗谷岬周辺と答えざるをえません。

北海道に回遊してくる青物には日本海側を北上してくる個体群と、太平洋側から北上してくる個体群があるようです。
シーズンは5月のGW後から北海道南部の沿岸で青物と思われるナブラの目撃情報、海サクラマスやヒラメ狙いのアングラーにヒットするなどから始まります。
水温の上昇とともに群れは北上を続け、6月には積丹半島でショア、オフショアともにシーズンが開幕。
程なくして道北日本海沿岸でも海サクラマスのシーズンと重なるように大型ブリの群れが接岸します。
7月には宗谷海峡周辺を抜けてオホーツク海側に来遊。
8月中旬には知床半島で接岸するカラフトマスやシロザケの群れの沖に、ブリのナブラを見ることも珍しくありません。
太平洋側から北上してきた群れも、お盆には釧路や根室の周辺でサケの定置網に大量に漁獲されています。
そして水温の低下とともにオホーツク海からは姿を消し、コンディションの良いブリの群れは南下を始めます。
南下ルートについても日本海を戻る群れと、太平洋を戻る群れがあるようです。
各地で接岸しながら南下し、12月初旬には、津軽海峡周辺でのみ青物の姿を見ることができるようになります。

北海道北部の海岸は遠浅のサーフが多く、日本海、オホーツク海共にさほど干満差の少ない変化の少ない海です。
接岸のタイミングはカタクチイワシやニシン、小型のサンマ、サケ稚魚といったベイトの動きに左右されています。

北海道北部エリアのサーフは初夏に海サクラシーズンが終わると、秋サケのシーズンまでアングラーの姿もさほど多くありません。
しかし、今後ショア青物のアングラーが入り、開拓されてくことでどのような事が見えてくるのか非常に楽しみなエリアです。

2016.06.10 09:50
back
index
RECENT ENTRY

ページトップに戻る